鯛出汁の取り方 – 臭みをとって旨味を倍増させるやり方。

この記事は約4分で読めます。

この記事は、こんな人の為に↓

・魚のアラをつかって濃厚で美味しい出汁を取りたい。

・魚の臭みを取り除く”霜降り”のコツを知りたい。

・鯛以外の魚でも美味しい出汁はとれるの?

・鯛出汁作り過ぎて余ってる。活用法が知りたい。

この記事のポイント↓

・アラで出汁をとるなら白身魚がベター。青魚はNG。

・振り塩をして臭みを流す。

・熱湯で霜降り。そして血合いをしっかり掻き出す。

・昆布と生姜。弱火でゆっく旨味を抽出。

・味噌汁だけじゃない。白ワインとバター魚のグリルのソースとして使おう。

 

KOJIRO

時間をかけてゆっくり魚の骨や鱗などから、アミノ酸(タンパク質)を抽出していきます。

そのためにも事前に臭みをしっかり取り除いておかなければなりません。

 

詳しく解説します。↓↓
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美味しい出汁がとれる魚とその理由。

白身魚を使いましょう。

(タイ、カサゴ、カレイ、クエなど)

・魚の出汁に欲しいのは、グルタミン酸とイノシン酸です。これはタンパク質由来で、脂質の少ない淡白な白身魚からは、不純物少なく、旨味を抽出できるわけです。

血合肉の多い回遊魚は出汁とりには向きません。

(アジ、ブリ、サバ、シマアジ)

血合いの多い回遊魚(青魚)は、健康に良いDHAやEPAが多く含まれることで知られています。

しかし、これらの成分は、脂質であり前途の旨味成分とは異なるものです。これらは酸化(腐敗)が早く、トリメチルアミンという臭みと生成しますので、繊細な出汁とはなりにくいというわけです。

臭みをとる

魚のアラのほかに、塩、昆布、ショウガを使います。

①魚のアラはまんべんなく塩をしてザルに載せます。(1.5~2.0h)

・アラ(背骨、頭、腹骨、中骨、皮、ヒレ)に重量の3%の塩をつかいます。
*大体1匹の鯛のあらで15gくらいでしょうか。

・流れ出たドリップに当たらないように注意。

②熱湯にくぐらせ、霜降りする。流水で血合いをしっかり洗い落とします。

効率よい霜降り作業としては、

鍋でお湯を沸かす。→・塩をしておいたアラを投入。→・すぐにザルにあげる。鍋に冷水をためてその中でまとめて血合いを掃除。

・血合いは臭みの原因です。どれだけ綺麗に血合い、神経、血管を取り除けるかが運命の分かれ道です!

・背骨、頭の神経や骨髄もしっかり取ります。掃除の際は、松葉串などが便利。裂いて細くすれば細かい神経など掃除できます。

ここまでが大事な大事な作業、掃除になります。

浄水、昆布、生姜と共にだしをとります。

鍋に水を張り、掃除したアラ、ショウガ、だし昆布と共に弱めの中火で煮立たせます。

・アラ一匹分(0.5kg)で大体1.5Lの水を使います。

・ショウガは1片、5g程度、昆布は10×10㎝で十分です。

・アルカリ性のお水がおすすめ。

沸いたらトロ火にし、ポコポコさせます。グツグツはNG。

・出汁をクリアにするには、沸かしすぎないこと。ゆっくり優しくがポイントです。

体積が半分ほどになったら結構です。

→→→→

・2‐3時間すると、体積は半分になり、骨や鱗のアミノ酸が溶けだし、きれいな飴色になります。

シノワまたはサラシで漉します。

・ざるをかまして、サラシで漉しても構いません。

・この時に、無理やり力を加えて早く漉そうとすると濁ってしまうので注意してください。

 →→ 

氷水にあてて冷ましてから冷蔵もしくは冷凍しましょう。

・大事なフレーバーを逃がさないために急速に冷まします。

活用

・もちろん味噌汁の格が上がります。(具は必要無いです。シンプルにうま味を味わいましょう。)

・白ワインとバターでブールブラ。プロ顔負けの上品な仕上がりに。

・魚介系のパスタソースのベースにも。

・煮切り酒と合わせればこの上なく素晴らしいソースのベースになります。→煮切り酒の詳しいことはこちら。

冷蔵庫で3日を目安に使う。でなければ冷凍保存します。

最後に

最後に今一度ポイントをおさらい↓

・アラで出汁をとるなら白身魚がベター。青魚はNG。

・臭み原因は徹底排除。細かい血合いもしっかり掃除。

・グツグツさせない。ポコポコ弱火がクリアな出汁のコツ。

・さらに煮詰めてソースとしても使ってみましょう。

マイナス要素(今回は特に血合いや神経)さえ取り除けば、料理はおのずと美味しくなります。

どうしても時間は必要とされる仕事ですが、その価値はありますので、どうかお試しになられてください。

 

 

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